"腑におちる"教育の話 ‐ 第一回日本数学協会年次大会、岡本和夫教授の講演から ‐ 2003年8月23日 |
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ページトップへ | 8月21日、東京大学駒場の数理科学究科棟で催された第一回日本数学協会の大会、特別講演としての東大 岡本教授のお話は、昨今の教育危機を憂う者にとって実に腑に落ちる話であった。 岡本先生のあの、人の心を惹きつける、多々挿入される余談とユーモアを交えた話し振りのなかに、これほどキレイに教育の問題点とその解決策を示唆する内容は、実に見事としか言いようがない。こういうことがキチンと起きていれば現在騒がれている学力低下、学ぶ意欲の低下、考えようとしない学生の増加などは、これほどまでに深刻になっていなかったのではないだろうか。 「どうして数学を学習するのですか?」という典型的な問いに対して、「論理的な....」などというどこかでよく聞く説明的なコメントは一切ないそれは見事な説得であった。 その「数学のエスプリ」と題された講演でノートしておいたことをここに紹介し、岡本先生のおっしゃる主旨の一部でもよいから出来るだけ多くの人と共有したい、そういう想いでこれを記すことを思い立った次第である。 以下は、先生のプレゼンテーション・スライドの一部である。この一つひとつのスライドのスピーチが実に素晴らしいものであって、勿論、スライドの内容リストでは、先生の講演の価値を深く伝えられるものではない。このことを承知のうえでも、この平易な言葉のリストに込められた深い意味は実に腑に落ちるものであることを察知し、共有していただきたい。 教育の目的 教育の実践 数学に期待されていること 数学はどこで育ったのか 数学の3つのかたち
数学の歩み こうしたことの一つひとつを、学校数学の多くの先生方が真剣に考え、その実践にそれぞれの努力を重ねていただけることこそが、現在の理数教育の抱えている危機の相当な部分の改革につながると信じ、これが必須と感じている次第である。まさにこの「エスプリ」の共有拡散を望んでいる。 彼は数学者であるが、現在の教育の問題を極めて鋭く見抜いている。こういう方を、文科省は教育審議会のメンバーに据えて欲しいものである。 |
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